墓じまい時によくあるトラブル

墓じまいとは、墓じまいとは、古里にある先祖代々の墓を撤去し、遺骨を永代供養の合葬墓などに移すことをいいます。

人口減少によって墓守がいなくなっていることや、都市部への人口一極集中が無縁墓問題の主な要因とされており、管理者が現れない場合にはお墓を撤去する「墓じまい」が行われるようになってきました。

2004年度から2013年度までの10年間で行われた無縁墓の墓じまい数は、全国の自治体や寺院が自主的に行ったものだけで累計45,235基に上り、まだ管理者がいないという判断ができない無縁墓予備群はこれ以上の数になると考えられます。

そのような現状の中で、お墓が無縁化し、管理ができなくなる前に自主的に墓じまいを行う人が増えています。

その墓じまいに関する厚生労働省の調査結果では、墓じまい経験者の35.0%は何らかのトラブルに遭遇していたことがわかりました。

そのトラブルの中で最も回答を集めたものは「親族間のトラブル」で、17.0%が経験していました。

また、「離檀料が予想を超える金額だった」(25.0%)や、「墓石解体費が予想を超える金額だった」(20.0%)など、多くの人が金額面でギャップを感じたこともわかりました。

さらに、心境を尋ねた質問では、墓じまいを決心した当時は58.0%が「お墓管理からの解放に期待していた」という一方で、墓じまい後、新しいお墓を建立しなかった人の49.1%が「墓石がないわびしさ」を感じたという実施者の心情が窺える調査結果も判明しました。

墓じまい経験者の17.0%が「親族トラブル」に遭遇していること、また、「離檀料」や「墓石解体費」でギャップを感じている人が多いこと、 厚生労働省の調査結果にあった内容は、実際に墓じまいのご相談でいただいていることがとても多く、やはり多くの人たちが同じようなお悩みやトラブルを抱えていることがわかりました。

このようなトラブルを回避するためにも、次の三つのことをしっかりおさえておきましょう。

①墓じまいを行う事情を理解、納得してもらいましょう

墓じまいをするにあたり、ご家族やご親族と意見が合わないというご相談は少なくありません。

ずっと手を合わせてきた大切なお墓のことですから、なくなってしまうということにとわびしさや不安を感じることもあります。

墓じまいをしようと考えている事情を理解してもらい、納得してもらうことが大切です。

調査の中で親族間トラブルがあったと答えた方々で、その解決法の中では、やはり親族間でしっかり話し合うことです。

金銭面に関しての具体的な話や、今後の管理をどうするかもお話されていて、そのような丁寧な説明が必要になってくるのかと思います。

また、お墓のあるお寺様にとっては、檀家さんが減ってしまうことになります。

そのため墓じまいを快く思われないのは当然のことかもしれません。

これまでお世話になってきたこともありますし、根気強く事情を説明し、お寺様にも納得していただいた上で墓じまいを行いましょう。

②「離檀料」の意味を知っておきましょう
「離檀料」や「墓石解体費」などの金銭面でギャップを感じた人はそれぞれ20.0%以上もいらっしゃいました。

おそらく墓じまいに関しての知識不足から予想を立てづらかったのだろうと思います。

それらの分かりにくい金額に関して未然にトラブルを防ぐためにも、それぞれどのような費用なのか、見てみましょう。

これまでの御礼としての「離檀料」は、いくらか必要かもしれません。

しかし「離檀料として何百万円も請求された」となれば、それは普通のことではないと思います。

管理費等を滞納していたりするならば話は別ですが、正当な理由もなく高額な離檀料を請求されるのは、いかがなものかと思います。

離壇料は払いつつ、墓石は解体するまえに閉眼供養(魂抜き、性根抜き)という法事を営みますから、その費用は別に必要になります。

また、閉眼供養とは別に妥当な金額のお車代があれば十分ではないでしょうか。

もし高額な離檀料を請求された場合にはその内訳を伺い、正当さに欠けるようであれば弁護士などに相談してみるのも良いかもしれません。

③「墓石解体費」の知識とご遺骨供養方法も知っておきましょう
「墓石解体費」は今ある墓石を解体し、墓所を更地に戻してお寺様にお返しするための費用です。

墓石の大きさや墓所の広さにもよりますが、一般的な広さの墓所なら、解体と石の処分費を含めても20~30万円前後で済みます。

もちろん小さな墓所ならそれよりも安く済むことでしょう。

重機が入らず、全て人力で作業をしなくてはならないような墓所でない限り、100万円もかかることはないでしょう。

あまりにも高いと感じられたら、他の墓石店にも何社か見積を依頼してみて、相場感をつかんでおくとよいでしょう。

これら三つのことをおさえつつ、また、墓じまいをする前に、ご遺骨の行方を決めておくことも大切です。

例えばどういった供養方法があるかというと、近場の墓地に新しくお墓を建てる方法、永代供養墓に移す方法、海洋散骨する方法、手元供養などご自宅でご遺骨を保管する方法など様々です。

大切なご先祖様のご遺骨ですから、墓石解体後の供養は、ご家族やご親族の方々とじっくり話し合い、皆さんがご納得できる方法を選択することをおすすめします。