遺品の形見分けとは?

葬儀が済み、ある程度時期が経過すると形見分けが行われます。

形見分けという言葉自体はよく知られているのですが、何に気を付ける必要があるのか、どのような方法で行うのかなど、知っている人はそう多くないでしょう。

そこで今回は形見分けを贈る時期や注意点等をご紹介します。

まず形見分けとは、故人の愛用品などを近親者や友人などに分けることで、品物を通して故人の思い出を共有するために行います。

現在では社会的地位や年齢によって左右されるものではなくなりつつあり、 故人と親しい人であれば誰でも受け取ることができるという風潮が広がってきています。

ただし、まだまだ一般的とは言えないため、目上の方であれば相手から希望があった場合のみにしておき、自分から贈ることはやめておいたほうがいいでしょう。

誰に何を渡すということが決まっていないので、年齢や好みなどを考慮して選ぶのがいいとされています。

形見分けでもらうものがその人にとって故人の証となるため、その人のために考えたものを選ぶようにしましょう。

形見分けの時期については、一般的には四十九日などの宗教儀式と同時に合わせて行うのがいいとされています。

神式では五十日祭や三十日祭などが区切りとなります。

形見分けのときに贈る品物

形見分けで気をつけなければならない点があります。

遺品の中には稀に高価な品物が出てきたりします。

そういった品物の場合、贈与税が発生するかもしれません。

贈与税は1年間に貰った財産の合計が110万円を超えると発生するものですが、形見分けの場合であってもこの制限に含まれます。

そのため相手に迷惑をかけることにもなるので、高価なものを形見分けする場合には十分に注意しましょう。

また相続人が複数いる場合、故人の形見は遺産の一部として相続の対象になるため、相続人全員の共有物となります。

遺産分割が完了していない状態で勝手に形見分けを行ってしまうと、後に相続人の間でトラブルとなってしまいます。

必ず事前に遺産分割を終えてから形見分けを行いましょう。

また 相手に贈るということからきちんと包装した方がいいと思っている人がいますが、包装は必要ありません。

形見分けはプレゼントではないのでこのような贈り方をした場合、トラブルの原因にもなります。

どうしても包むというのであれば、奉書紙か半紙などで軽く包む程度にしておくと無難でしょう。

故人と親しくしていた人が判明している場合、その人には是非形見分けをもらってほしいという気持ちもあると思います。

しかしそれはこちらの思いであり、向こうはそう思っていない場合もあります。

親族に遠慮しているということもあるでしょう。

そのような場合無理に渡すというのは絶対にやめましょう。

一般的には、腕時計やペン、バックなどの生活実用品、故人の洋服や着物など、故人を思い出せる物、思い出の深い品これらが形見分けとして喜ばれる品となっています。

髪飾りや筆記用具も実用的ですね。

形見分けの注意点

あまり知られていないことですが、形見分けに関してはさまざまなトラブルも報告されているので注意しましょう。

故人の人間関係を完璧に把握するのは難しく、故人と親しかったと名乗りを挙げられるとそれを信じてしまいますよね。

これが本当に仲の良かった人ならいいのですが、そうではない他人が押しかけて来て、換金性の高いものを形見分けとして要求するという事例があるようです。

このようなことを避けるためには、関係が不明瞭な場合には形見分けを行わない、あるいは親族だけにしておく、のがいいでしょう。

また故人や特定の関係者にとっては価値のあるものでも、一般的に見れば遺産として価値がないものもあります。

こういったものの場合、その特定の価値を知らなければ早々に処分してしまうことが多いものです。

こういったことを避けるためには、形見分けを行う前に処分するもの、相続として残しておくもの、形見分けで渡すものを分類して、きちんと相談して決める必要があります。

故人と親しかった人にとって、形見分けはとても大切なものです。

故人の愛用していたものが手元に残ることでその人を偲ぶことができますし、良い思い出として覚えておくことができるのですから。