形見分け時のトラブルに注意!

 形見分けとは、故人が生前愛用していたものを、故人と親しかった人たちで分けることです。

本来ならば故人をしのびながら行う形見分けですが、時期ややり方を間違うとトラブルに発展する可能性もあるかもしれません。

そこで、ここでは回は形見分けのやり方についてご紹介します。

一口に形見といってもいろいろなものがあるのです。

中には弁護士など法律の専門家の手を借りたほうが良いケースもあるでしょう。

形見分けをする時、いったいどのようなものを誰に分ければよいのでしょうか。

財産分与とは、故人名義の預貯金や証券、株券、不動産などを相続権のある人で分割して相続することです。

遺言状がない限り法律で分配率が決まっていますし、相続権のない人が相続することもできません。

一方、形見分けとは、故人が愛用していた品を血縁者や友人などで分け合うことを言います。

趣味の品や着物、アクセサリーなどを分け合うことが多く、金銭的な価値は関係ありません。

「誰に何を分けなければならない」という決まりもありませんから、故人の妻や子供など一番近しい人が中心となって行うケースが多いでしょう。

形見分けをされる品は、故人が愛用していたものや服、趣味の品、コレクション、蔵書などが多いです。

形見分けをする人は、故人の血縁者、故人の友人、趣味やコレクションを理解してくれる人などでしょう。

故人に遺言があれば、特定の品を指名した人に譲ることも可能です。

ただし、名指しされた人が断った場合は無理に押し付けてはいけませんよ。

形見分けができない品とはどんなものを指すのでしょう。

それは次の通りです。

扱うのに免許や許可が必要なもの(危険物や猟銃、毒劇物など)
現金や金券、それに準ずるもの(財産分与になるため)
犬、猫などの生き物(いきなり押し付けられても困る人が多いため、事前に約束ができていれば別)

これらは不用意に形見分けをするとトラブルになりますので、十分気をつけましょう。

形見分けは「いつまでに行わなくてはならない」という決まりはありません。

しかし通夜や葬儀の後すぐに行うわけにもいかないでしょう。

かといってあまり遅すぎてもよくありません。

一般的に49日や1周忌を区切りにして形見分けをすることが多いでしょう。

葬儀の後から遺物の整理をはじめ、49日の後に血縁者で形見分けをし、一周忌後に友人たちに形見分けをするという方法もあります。

遺産分配でトラブルが起こらぬように気を配る人は多いですが、形見分けでもトラブルが起こることは少なくないでしょう。

ここでは実際に起こった形見分けの際のトラブルの事例をご紹介します。

形見分けで一番起こりやすいトラブルは、「誰が何をもらうか」で揉めるケースでしょう。

特に宝石やアクセサリー、着物など金銭的価値があるものを分配する場合は気を付けたいものです。

また、生前に故人が複数の人に同じものを「あげる」と約束をしてしまい、形見分けの時にもめるケースもあります。

このような場合は故人と血縁が濃い順に貴重なものを分けていくともめにくいです。

名のあるコレクターが亡くなると、残されたコレクションを巡ってトラブルが起きやすいです。

特に美術品など金銭的な価値があるものをコレクションしていた場合は、コレクター仲間だけでなく、古美術商などが「ぜひ売って欲しい」とやってくるケースもあるでしょう。

このような品が残された場合は形見分けをせず、財産として分配するとトラブルになりにくいです。

残された人がコレクションに興味がない場合は一括で売却し、現金を分配しても良いでしょう。

形見分けはできるだけひっそりと行いましょう。

あまり大っぴらに「何月何日に形見分けをします」と言ってしまうとよからぬことを考えている人を招き寄せてしまいます。

特に故人の友人関係は、残された家族も把握しきれない場合が多いでしょう。

ですから全く知らない人が「生前約束していた」と形見を持って行ってしまっても発覚しにくいのです。

特にコレクターや趣味の道具をたくさん持っている人は、ある程度の年齢になったらコレクションや道具を譲る人のリストを作っておくとよいでしょう。

これは遺言状の一種として弁護士に託すことができます。

トラブルになりにくい形見分け

では、トラブルになりにくい形見分けのやり方をご紹介します。

高価な遺品がある場合は、特に気を付けて形見分けを行いましょう。

宝石や着物、最新型の家電などは金銭的な価値があり欲しがる人もたくさんいます。

このようなものがたくさんある場合は形見ではなく「財産」として分けましょう。

そうすれば法律を基準にして分配できます。

家族だけで話し合いの決着が付かない場合は弁護士に間に入ってもらいましょう。

古書や古美術など故人以外に価値がわからないものは、専門家に鑑定してもらいましょう。

物によっては金銭的な価値はないけれど、学術的な価値が高いものもあります。

そのようなものは地元の資料館や博物館などが引き取ってくれる場合もあるでしょう。

また最近はトレーディングカードなど、愛好家の間では高値で取引されているものもあります。

故人がそのような趣味を持っている場合は、まだ元気なうちに価値や譲渡先を聞いておくとよいでしょう。

金銭的、学術的価値が低いけれどもめごとの種になりそうな遺品がある場合は、思い切ってお棺の中に入れるという選択もあります。

故人が愛用していた品ならば、最後まで一緒にしておくのも供養になるでしょう。

ただし、お棺の中に入れる場合は燃えるものに限ります。

それ以外のものは菩提寺に引き取ってもらい供養してもらうとよいですね。

誰のものになっても納得できないのなら、形見分けをしないのが一番良い方法でしょう。

いかがでしたでしょうか。

これで、形見分けを上手くすることができれば幸いです。