形見分けの時期

葬儀後は故人の持ち物や着ていた服などを整理して「保管するもの」と「処分するもの」および親しい友人または知人に譲る「形見分け」など、遺品の片付けを行います。

友人や知人および親族のなかには「遺品の整理は忌明け法要(四十九日)が過ぎてから」と話す方もいると思いますが、片付けを先延ばしてしまうとかえって気持ちの整理を遅らせることになりかねません。

なので、目の前に起こった「死の事実」をしっかりと受け止め感情の切り替えをする為にも、葬儀を終えたら速やかに遺品の片付けを行って気持ちを整理することが望ましいでしょう。

遺品を片付けるときは、いくつか分類リストを作って仕分けを行うと整理がしやすくなります。

例えば、次の三つのように分類してみます。

1:残すものリスト
2:捨てるものリスト
3:知人に譲るものリストなど

3つのカテゴリに分類して仕分けをするのもよいでしょう。

遺品の仕分けがある程度進むと、処分する遺品や形見分けをする遺品の整理も目星がついてきますが、ここで多くの遺族は相続時の財産分与という問題が生じます。

故人の所有していた財産は価値の有無に関係なく相続遺産の対象となっているので、相続者全員の承諾を得ないまま勝手に処分したり形見分けを行うことはできません。

ですから、財産分与が済んでから処分や形見分けを行ってください。

とくに貴金属や骨とう品および絵画など金銭的価値が高い品物を相続前に処分および形見分けしてしまうと相続の権利を失ってしまうこともあるので気をつけましょう。

それと、故人の所得税については最低7年間の保存義務があるので処分しないように、また連絡先の書いてある住所録などはもしもの時に備えて保管しておきます。

 形見分けの時期について法的な縛りはありませんが、宗派や宗教によって渡す時期が異なります。

仏教では忌明け法要(命日から数えて四十九日後)が済んでからのようです。

命日(亡くなった日)を1日目として数えてください。

四十九日までは「忌中」なので故人を偲ぶ時期とされ、誰かに遺品を渡さないほうがいいといわれています。

神道では命日から数えて1ヶ月後かもしくは五十日が過ぎてから形見分けを行います。

キリスト教では特に決まっていませんが、命日から数えて1ヶ月後や年が明けて最初の命日を迎えるころに形見分けを行う遺族が多いようです。

形見分けをする時は、原則むき出しのままで渡すようにして下さい。

衣類などはクリーニングに出したり、着物などは洋服に仕立て直したり、バッグや小物にリフォームして渡すのもよいでしょう。

その一方で遺品を渡される友人・知人もしくは親族は、遺族から「形見分けの申し出」があった場合は、相応の理由がない限り受け取るようします。

ただ、どうしても申し出を断りたいのであれば遺族の気持ちに配慮して「遺品を見ると故人との思い出が蘇り辛いので辞退します」など、丁寧に断るようにして下さい。

実際に形見分けを行う(お渡しする)時期は四十九日頃で良いのですが、それ以前の、できるだけ早い段階で、 「換金して遺産相続の分配対象とするもの」「形見分けとして誰かに渡す物」「その他の処分する遺品」について分けておき、ある程度の鑑定、見積りをしておくと良いでしょう。

多くのトラブルは、きちんとした情報を揃えて、処分方法について、あらかじめ関係者と話をしておくことで、回避できるように思われます。

逆に、「後から捨てたことを知らされた」「後から遺品に価値がある事を知った」「後から処分にお金が掛かる事を知った」…など、事前に情報が共有できていない場合に、親族間でのトラブルがおこりがちです。

ご葬儀の後、ご遺族にとって色々と大変な事とは思いますが、遺品や形見の買取鑑定、処分や解体の費用見積りなどは、お早めに行う事をおすすめします。

遺品整理代行業などは、それらの鑑定・見積りを、一度にまとめて行ってくれるので、こういった業者を利用するのも便利ですね。