散骨後の墓参りについて

散骨した場合はお墓がないですよね。

では供養は一体どうしたらいいのでしょうか。

まず大事なのは、散骨はお骨の最終的な行き先の一つであり、葬儀や供養の方法を限定するわけではないということです。

ですから、葬儀にお坊さんを呼んでお経をあげてもらい、仏壇や位牌を作ることも可能なのです。

もちろんそれらを省略したり、他の方法を選んでも全く構いません。

つまり「骨を撒いてしまったら、あとは供養も何もしなくて良い」という決まりはないのです。

どうしても散骨が自由な葬法、無宗教だと思われがちで、仏式のように位牌を作らなくて良いと考えてしまうのです。

遺骨を撒いた遺族から「お墓参りする場所がなくて寂しい」との声もあるようですが、遺骨の一部だけをお墓に納めたり、小さな骨壺などに入れて自宅に安置することもできるので、散骨する前には故人の意向を考慮し、残された遺族で十分話し合う必要があるでしょう。

それにしても日本人にとって「お墓参り」は、年中行事のようになっていますよね。

お盆やお彼岸になるとお墓に向かう車で渋滞を引き起こすこともあります。

日本人のお墓参りにおける平均回数は年に3回程度なので、1年に複数回足を運んでいることになります。

子どもの頃からその慣習に従っていれば、その時期にお墓に行けない、故人に手を合わせる場所がないということは、どうしても物足りなさ、寂しさを感じてしまうのでしょうね。

散骨と供養

散骨を希望する場合、お葬式やお墓、仏壇が不要だと断言することが多いようです。

宗教上の理由や故人の考えで「亡くなったらそれで終わり」ということであれば、故人のために一周忌や三回忌などの法要も行う必要はないでしょう。

しかし散骨のみを希望したり、お墓のみ不要ということであれば、やはり故人の供養のために何かしてあげたいですね。

しかしお寺との付き合いがなく、新規に供養を頼むと入檀料や寄付金など多額の金額が必要になります。

この問題では頭を悩ませるところですが、お寺によっては散骨を利用した方のために入檀料や寄付金など不要で、一周忌や三回忌などの法要を行ってくれるところもあるようですからぜひ確認して下さいね。

また散骨には故人の遺骨を全部散骨する全量散骨と、一部を散骨する部分散骨とがあります。

全部散骨してしまうのは寂しいと感じる方もいます。

散骨をする方が取り入れている多くの方法は、遺骨の一部だけをお墓に納めたり、小さな骨壺などに入れて自宅に安置することです。

残した遺骨を自分の身近な所にお祀りしておけば、寂しい思いをしなくて済みますし、万一自分が亡くなった時は棺へ入れてもらえば、誰かに託すことも不要になります。

散骨にする理由

ところで、散骨を希望するのは「海が好き」「自然に還りたい」と考える人が多いと思いきや、意外に多い理由は「お墓参りの負担をかけたくない」なのです。

散骨の場合、一般的なお墓のように、遺骨をどこか一定の場所に納めるという手段ではないのでお墓参りをする場所が明確に残りません。

ですからあえてこの方法を選ぶ人もいるのです。

しかし、もしも「迷惑をかけたくない」という気遣いから散骨という方法を選んだのならば、それがかえって遺族を混乱させてしまう可能性があります。

散骨を選んではいけないという意味ではありません。

一般的なお墓にしろ、散骨にしろ、「遺骨の行き先」というのは、後に遺された人達の供養の場なのです。

故人を弔う場所をどう考えるかは、葬法を決める上で大切なポイントになります。

まずお墓をどうしようか迷った時には、「亡くなった人をどう供養したいのか」「自分はどう供養されたいのか」という観点から考えてみると良いかもしれませんね。